《プチレッスン》第22回/混色が難しい色について
〜鉄系の絵具編〜
2022年8月14日掲載
皆さんは、混色をした色が焼成前と焼成後で
変わってしまったことはありませんか。
絵具は鉱物でできており、
セレン化合物を含んだ絵具や鉄が主成分の絵具は
混色には不向きとされています。
今回は混色が難しいと言われる鉄系の赤を
他の色と混ぜて焼成するとどうなるかを実験します。
鉄が主成分の マイセンレッド に
○ミキシングホワイト
○つや出しフラッキス
○ウォームピンク
○ライトブルー
○マラカイトグリーン
○レモンイエロー
をそれぞれ2:1、1:1、1:2の割合で混ぜて
平筆を使いグラデーションで塗り、
820℃の温度で焼成しました。
焼成結果は次の通りです。
画像内の絵具は、それぞれ左から順に
マイセンレッドと他の絵具を
2:1、1:1、1:2の割合で混ぜたものを並べています。
◎マイセンレッド:ミキシングホワイト
ミキシングホワイトが多い混色は
マイセンレッドの色が飛んでいるのが分かります。
◎マイセンレッド:つや出しフラッキス
ミキシングホワイト同様、つや出しフラッキスが多い混色は
マイセンレッドの色が飛んでいます。
鉄系の絵具にフラッキスを混ぜると
色が飛ぶ危険性がある事が分かります。
ミキシングホワイトも混色用にフラッキスが多めに入っています。
◎マイセンレッド:ウォームピンク
今回の焼成実験では変色もせずにきれいに焼けましたが、
以前マイセンレッドで線描きをした上からウォームピンクを塗って
変色したことがありました。
◎マイセンレッド:ライトブルー
焼成前と焼成後を比べると赤みが飛んでいるのが分かります。
色は飛んでいますが、青系とは相性が良く、
混ぜると茶色や黒っぽい色になります。
◎マイセンレッド:マラカイトグリーン
焼成前と焼成後を比べると赤みが飛んでいるのが分かります。
焼成前と焼成後の色は違いますが、
赤色を多めに混ぜることである程度の色を作る方ができそうです。
◎マイセンレッド:レモンイエロー
焼成前と焼成後を比べると赤みが飛んでいるのが分かります。
全く違う色に変色するということはなさそうですので、
オレンジ色などを作る時は赤の色を多めに混ぜるといいでしょう。
今回の実験でマイセンレッドなどの鉄系の絵具は
混色すると色が飛びやすいということが分かりました。
私は鉄系の絵具に他の色を混ぜることをほとんどしないので、
改めて鉄系の絵具は混色が難しいことを再認識できました。
「イメージと違う色になってしまった」とならないように、
鉄系の絵具を混色する(重ね塗りする)時は
焼成実験をして、イメージする色が出るかを確認されてから
制作することをお勧めします。
(文/講師・柳田)
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