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〜絵を描く楽しさを味わえる〜
ぷっくり水滴の描き方

2022年5月27日掲載
 



これから梅雨から夏にかけての時期は、
葉っぱに乗ったぷっくりした水滴が、
よりうるうるとつややかに感じられる季節です。
 
お花を描くついでに、一緒に水滴も描いたら
よりしっとりとした絵にできそうですし、楽しそう。
 
盛りをしたりビーズを付けるわけでもなく、
だまし絵のような一つのジャンルになるのですが、
絵として表現する面白さがあります。
 
そんなに難しくなくできますので、
ぜひこれからの作品制作に
プラスアルファで取り入れてみてください。



ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー


〈制作手順〉

1

まず鉛筆のイラストで簡単な流れを確認します。

(1)
おまんじゅうのような形の水滴があります。
 
(2)
この絵では左側から光が当たっているとして、
光の当たる方面をまず暗くします。
その中の左上方面にハイライトを抜きます。
 
(3)
左側の暗い部分にさらに色を足し、
水滴自体の作る影を右下外側辺りに作ります。
 
(4)
左側の暗くなる所をさらに濃くしつつ、
右側にも薄くグラデーションが広がるように色を足します。
ハイライトの右〜下側辺りに濃い影を入れます。
外側右下の影をさらに濃くして、
シンプルな水滴のでき上がりになります。


 

2

上絵付で描いてみます。
 
まず葉っぱや花びらの色を塗る際に、
水滴を描きたい位置に
白抜きのおまんじゅうを作ります。
 
綿棒や『ゴムピック』でくり抜くか、
あらかじめ
『水溶性マスキングリキッド』などで、
その形にマスキングしてから面を塗る方法もあります。
 
【参考】
今回のサンプルは、
『3Mマスキングテープ 24mm』をタイルに全面貼りし、
貼ったテープの上から鉛筆で葉の形の下書きをし、
カッターで切り抜いています。
 
『ホーリーグリーン』を『水溶性メディウム速乾性』で練り、
少し水でゆるめます。
水用に使ってもいい平筆(『No.500 別製リス毛平筆』など)で、
ざっと全面を塗り、手早く「パディング用スポンジ(*)」で
軽くたたいて面を整えます。
(もしくは直接スポンジに絵具を含ませ、
濃くなりすぎないように出具合を調整し、たたきます)
 

パディング用スポンジ(*)
→『ラップテープ』を二重にして、手芸用のわたをつめてまるめたものです。商品ページの作り方を参照してください。


白抜き部分(ここでは直径約1.5cm)を作り、
葉脈は『コーヒー』と『カシミヤベージュ』を
ブラシミキシングで混ぜて、
『ペインティングオイル』でやわらかめに練り、
『ディテールライナー』で線描きをしています。


 



3

『アボカドグリーン』をペインティングオイルで溶き、
『スムーズブラッシュ』を四角く広げ、
筆の左肩から絵具を取り、
少し濃淡がつくようにタイルの上でなじませます。
水滴の中、左上辺りがやや濃く、
そこから中心近くまで、薄めに広げて塗ります。
 
ここで使う緑(アボカドグリーン)は、
影の濃さを出すために、
下の葉の色で使っている緑(ホーリーグリーン)より
濃い色を使います。


 

4

綿棒で左上辺りに光が当たるイメージで、
ハイライトを丸く抜きます。
820℃程度で焼成します。
 
※このまま濃くする作業を1回の焼成でもできますが、
この段階で一度焼いた方が
この後の作業は確実にやりやすくなります。


 

5

第2焼成になります。
 
葉の色を濃くするなどの作業がある場合は、
水滴の作業より先に行います。
 
アボカドグリーンをペインティングオイルで溶きます。
このサンプルのケースでは、
平筆(No.500 別製リス毛平筆など)に濃淡を取って、
矢印の向きと順番で、
やわらかくぼかしながら色を重ね、
葉に立体感を出しています。
(※安心して水滴の作業をする場合は、
ここでさらに1回焼成を挟めば、
よりやりやすくなります)


 

6

スムーズブラッシュに濃淡を取り、
左側端から暗い部分を中心に色を足し、
水滴の中心から右側寄りの方まで薄く色を広げます。
スムーズブラッシュをすぼませて濃い色を取り、
水滴外側右下辺りに濃いめの影を入れます。


 

7

すぼませたスムーズブラッシュの先端に濃い絵具を取り、
ハイライトの右〜下側辺りを取り囲むように絵具を置き、
ハイライトの方に向かって少しぼかします。
綿棒でハイライトにかぶった色を取ります。
820℃程度で焼成して完成です。
 
このサンプルでは、水滴が分かりやすいように
少し大きめに描きましたが、
実際の作品の中ではもう少し小さめになるかと思います。


 

8

実際の作品の応用見本です。
バラの花弁は『フレンチローズ』で塗り、
水滴の影部分などには『ローズマロンNo.2』を使っています。
 
葉はベースが『モスグレー』、
影など濃い色は『オリーブグリーンNo.1』になります。
 
いずれもベースの色より影の色が濃くなればいいので、
〈薄〜中程度のピンク系+赤紫系〉
〈薄〜中程度の緑系+濃い緑系〉
などお持ちの絵具で代用していただくこともできます。
 
絵にアクセントを与える面白さを、
どうぞお試しください。

 

※ 制作に関してのご注意 ※


〈絵具の厚みと安全性について〉
 
絵具は、部分的に厚すぎると、焼成後剥離し、
逆に薄すぎると、絵具量の不足によりつやもなく、
場合によっては酸性の強いものを
長時間載せておくと、絵具に含まれる
金属成分が溶け出すことがあります。
 
適度な厚みの絵具が、きれいでつやがある、
そして使用上安全な焼き上がりの条件となります。

 


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

 
〈使用した道具〉


ゴムピック


 

水溶性マスキング
リキッド 25ml

 

3Mマスキング
テープ 24mm

  

ホーリー
グリーン

  

水溶性メディウム
速乾性 20ml

 

No.500
別製リス毛平筆

 

ラップテープ


  

コーヒー


 

カシミヤ
ベージュ

 

ペインティング
オイル 50ml

 

ディテール
ライナー小

 

アボカド
グリーン

 

スムーズ
ブラッシュ

  
 

フレンチ
ローズ

  
 

ローズマロン
No.2

  
 

モスグレー


  
 

オリーブグリーン
No.1

  
 
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