《プチレッスン》第37回/染付の器ができるまで
2024年1月14日掲載
今回は素焼きの器に絵付けをして
染付の器ができる工程を説明していきます。
まず染付とは、白色の素地に
青色の絵具(酸化コバルト)で
絵を描くことをいいます。
一般的には磁器の器を指し、
800℃程度で素焼きをした器に絵付けをして、
透明な釉薬を掛けて
1250℃程度で本焼きをすることによって完成します。
今回は磁土の素焼きに絵付けをしていきますが、
磁土ではなく白い陶土や半磁土などで
絵付けをされる方もいます。
器が用意できたら下絵を描きます。
下絵は上絵付と同じようにカーボン紙で写したり
鉛筆で描くことができます。
下絵を写したら呉須と呼ばれる青い絵具で
絵付けをしていきます。
染付で【骨描き】と【濃み(ダミ)】という
作業があります。
面相筆などの細い筆で線描きをすることを【骨描き】、
含みの良い大きな筆で色をつけることを
【ダミ】といいます。
今回は鉛筆で花のアウトライン線を描いて
色をつけるので骨描きは行いません。
鉛筆で描いた先は水を弾くため
ダミ作業が気楽に楽しめます。
焼成すると鉛筆の線は焼き飛びます。
ダミを入れ終わったところです。
呉須の濃さは絵具1に対して
水で15倍位に薄めています。
はみ出したところや白抜きにしたいところを
線描ベラを使って修正します。
絵付けが終わったら釉薬を掛けます。
今回は石灰透明釉という、
焼成すると透明なガラス質になる釉薬を掛けます。
釉薬を掛け終えたら修正をします。
釉薬バサミを使って釉掛けをしたので
ハサミの跡が残っていたり釉垂れがあるので
剣先を使ってきれいにします。
釉薬の凸凹があるとそのまま焼き上がってしまいます。
高台底に釉薬が残っていると
棚板にくっついてしまうので、
スポンジできれいに拭き取ります。
きれいになっているのを確認して窯に入れます。
焼成温度は釉薬や生地にもよりますが
1220℃〜1300℃程度です。
今回は家庭用サイズの電気窯で
1220℃で焼成します。
電気窯では基本【酸化焼成】になり、
透明釉だと黄色い色味に焼き上がります。
ご家庭でよく見る青白い白磁は
火を使った窯で焼成する【還元焼成】という方法で
焼成しています。
焼成前の釉薬を掛けた状態の器です。
焼成後の器です。
下に敷いてあるのは焼成前の素焼きです。
素焼きは本焼きをすると10〜20%収縮します。
染付を楽しむには素焼きの器に絵付けをして
おしまいという訳ではなく、
絵付け後にもいろいろな工程があります。
釉薬の準備など個人で楽しまれるのは
少し大変かもしれません。
お教室で私が担当しているレギュラー講座
【染付を学ぶ】は、絵付け経験がない方から
ご参加いただける染付講座です。
今回のような酸化焼成ではなく
還元焼成で焼き上げるため、
皆さんのイメージする青白い磁器に仕上がります。
染付の特別講座を開催することもありますので
ご興味が湧かれた方、ご参加をお待ちしております。
レギュラー講座/染付を学ぶ(全3回)
https://utsuwatoetsuke.com/lesson/regular202401/202401_sometsuke.html
(文/講師・柳田)
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