ロクロの面塗りと
サークルプレート・レリーフパウダーで作る
レース文様のプレート
今回は、存在感のあるレリーフパウダーをポイントにした
シンプルなレース文様のアイデアをご紹介します。
下地にはロクロを使った面塗りを行っていますが
パディングでもOK。
ロクロは苦手意識のある方も多いと思いますが、
面塗りは薄めのパステルカラーを使うことで
ロクロ目もあまり気にならずによい練習になると思います。
色違いでアレンジも楽しんでみてはいかがでしょうか。
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〈制作手順〉
1
〈第1焼成〉
色の下地を作ります。
『パレットタイル15cm』に『スペアミント』を出し、
『NEWミニパレットナイフ』を使って
『水溶性メディウム速乾性』で
はちみつ位〜やわらかいマヨネーズ状に練り、水を加えます。
上の動画でご紹介していますが、
『ロクロ』を使う場合は水をたっぷり入れ、
よく混ぜてサラサラした状態の絵具を多めに作ってください。
今回は17cmほどの器に『面相筆(黒狸)小』を使用していますが、
特に大きめの器には『ダミ筆(小)』や、水溶性用に使う平筆など
もう少し大きめの筆が面塗りしやすいと思います。
2
筆先にたっぷりと絵具をすくい、
ロクロの中心に置いたプレートに面塗りをしていきます。
動画のように時計と反対まわりに回し、
左から右へ、少しずつ水でゆるめた絵具を足しながらずらします。
この時、所々ムラになっても大丈夫です。
筆先は器面に軽く触れる程度にし、また筆が手前に動きやすいので、
手前ではなく横に移動するように
手を固定しながら作業しましょう。
全体に色が入ったら、また描き始めに戻り、
最初よりスピードを上げて筆をずらし、面をならします。
ムラになった部分が馴染んできます。
この時は制作中に筆の毛が入ってしまいましたが、
このような場合は筆先ですくいあげるように取り、
乾かないうちに同じ作業を繰り返していただければ
跡はなくなります。
少し中心を濃く、外側を薄め(外側は絵具を少なめ)に、
グラデーションにして面を作りました。
かすれてしまう場合はロクロの回転スピードが早いか、
水が少ないので調整します。
乾燥させてから800〜820℃で焼成します。
※面塗りはスポンジを使ったパディングでも大丈夫です。
その場合はペインティングオイルを使う事をおすすめします。
3
〈第2焼成〉
焼成後、レース文様をペンワークで描きます。
今回は『サークルプレート』を使って割付けをして、
簡単な網目文様を作ります。
サークルプレートの商品ページ にも
簡単な網目文様の作り方をご紹介しています。
4
プレートの内側に10cmのサークルプレートを置き、
『BOXY油性ボールペン』で4分割の印を付けてから
24分割(15度の部分に印を付ける)します。
中心の穴の部分にも印を付けておきます。
5
『曲線用定規30cm』を使って、中心を通りながら
ボールペンで放射線状に線を引きます。
6
写真のように内側の点と
4本隣(本数が少ないと、より大きな文様になります)
の外側の点を、
10cmのサークルプレートを使って繋ぎます。
左右同じように描きます。
7
ベースができたら、
ペンワークで網目のレース文様を描きます。
サンプルは『シルバーレリーフパウダー』を使用しました。
今回は下絵の線に合わせて少しカーブさせましたが、
下絵をそのままなぞっても良いと思います。
中心に近い部分から文様を描きます。
画像の矢印のように、線の交差している部分を起点に、
交点から左、交点から右に左右に分けた方が描きやすいです。
最初の部分のみ緩やかなカーブをつけています。
ペンワークの使い方は、
《プチレッスン》第8回/入門・ペン描き道場
を参考にご覧ください
(油性の『(不乾性)ペンワークオイル』、
『速乾性ペンワークオイル』の場合)。
ゆっくりしたスピードで、筆圧を一定にして描きましょう。
※サンプルは水溶性メディウム速乾性で
ペンワークをしています。
レリーフパウダーは粒子が粗いので、
ペン先は絵具がスムーズに出る
『Gペン先』がおすすめです。
水溶性メディウム速乾性を使用する場合は、
水溶性メディウム速乾性ではちみつ状に練り、
水を加えてパレットナイフで
さらりとした液状に練って使用します。
乾きが早いため、乾燥して来たら水を適宜加え、
ペン先に付いた絵具もペーパーで拭きながら作業しましょう。
8
レリーフパウダーは線描きも盛りも両方できますので、
アクセントに盛りも加えます。
今回は水溶性メディウム速乾性、
『ダブルスタイラス(鉄筆)』を使用しています。
練り方、盛り方は、
【ウツワトエツケ】ジュエル絵具・和絵具の溶き方
を参考にご覧ください。
ペンワークを油性・水溶性の速乾性溶剤を使った場合は
完全に乾いてから作業すれば、
ラインに盛りが触れても大丈夫です。
不乾性のペンワークオイルを使用した場合は
ラインと盛りが接触しない場所に盛るようにしましょう。
サンプルのように交差した部分に盛る場合は一度焼成するか、
盛る部分をあらかじめ『ゴムピック』で抜いてから
オイルと盛りが接触しないように気を付けて作業します。
乾燥後、800〜820℃で焼成して完成です。
〈アレンジ作品〉
器は『イスト14cmプレート』
下地の色は『サクラ』
レース文様は
『ゴールドレリーフパウダー(レッドゴールド)』
を使用しています。
〈絵具の厚みと安全性について〉
絵具は、部分的に厚すぎると、焼成後剥離し、
逆に薄すぎると、絵具量の不足によりつやもなく、
場合によっては酸性の強いものを
長時間載せておくと、絵具に含まれる
金属成分が溶け出すことがあります。
適度な厚みの絵具が、きれいでつやがある、
そして使用上安全な焼き上がりの条件となります。
またレリーフパウダーの盛絵具は、
直接食品や液体、口に触れる部分への絵付けは
避けてお使いください。
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